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夏椿
同僚が、辞めると云う。

今日はそのことを考えながら、炎天下の中もふらふらと歩き回ってしまった。
同期だけれど、仕事だけの付き合いで、それほど気が合うわけでもなく、むしろ感性が違いすぎて、ザワザワすることが多かったはずなのに、不思議なもので、物凄く寂しさを感じていた。彼女が永遠にここにいるとでも思っていたのか…。人は死ぬし不変なことなど無いと嘯くも、こうも簡単に日常にくるめとられていることに、歯噛みする。

最近特に、仕事に無事に復帰したものの、部署は変わり、懇意にしていただいた人々からも離れ、ちょっとだけ休んでいたにも関わらず、周りに距離を感じていたことも影響しているのだろうか。

大体をもって、私は小さい頃から転勤が多かったこともあって、自分が「さよなら」することはたくさんあったけれど、その逆はあまり経験がなくて、どうにも慣れない。
しかし、これは序の口かもしれない、と思い足をとめる。
結婚して、おそらく何ごともなければ一生この土地に私はいるのだ。そんな覚悟で生きたことがあっただろうか。いつも期間限定のはずだった。去ろうと思えばいつでもどこへでも…。でも、もうそんなわけにはいかなくなってしまった。きっとこれから沢山の人と「さよなら」するんだ。子どもだって大きくなって「さよなら」と言うだろう。
そうしたら、ひとつの場所に根を下ろして生きるということは、なんて寂しいんだろう…と思い家の前で立ち尽くしていた。

そんな時、玄関の横の木に花が咲いていることに気づいた。白い花びらに黄色の花弁。実は家を買った時から既に植わっていたので何の木なのか謎だった。別な木を植えるため、抜いてしまおうという話も出たほどだ。私が花をしげしげと眺めていると、思いもかけずその答えはやってきた。通りかかった近所の方があっさりと「それは夏椿ですよ」と教えてくれたのだ。なんでも1日しか花がもたずあっという間に散ってしまうのだそうだ。

その後、自分で調べてみると、沙羅の花、つまり「平家物語」に出てくる沙羅双樹のことだという。(仏陀の死後に生えた沙羅双樹とは違うとのこと。あちらは熱帯性気候なので)気分は「寂しい」からあっという間に「無常」へ。少し出来すぎじゃないかと、危ぶむ。この木を家に植えた人は何を思っていたのだろうか。ちょっと縁起が悪いとかで避けられそうなのに。
しかしこの木、すごく大きくなるらしい。おまけに紅葉もするらしい。ふと「儚さ」の演出に余念の無い木だと感じる。まあ、イメージを勝手につけたのは人間だけれど。木は勝手に花を落として、実を成らせ、次の季節に備えているだけだ。だから、私も勝手に「演出」してみることとする。


Δ たわごと | 21:11 | comments(0) | trackbacks(0) | tien
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