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『カウント・ゼロ』
ウィリアム・ギブスン著 黒丸尚訳 早川書房

図書館に無いので結局買ってしまいました。
でも満足です!
が、やっと読み終わった頃に『モナリザ・オーヴァドライブ』
を返却しなきゃいけないという悲劇。
こっちも買うのか?

あらすじは、『あいどる』同様(ってもこっちが先だけど)に
3方向から話が進んで最後に合流するスタイルです。

カウント・ゼロ
カウント・ゼロ

一人は新米ハッカー、ボビイ。通称カウント(伯爵)・ゼロ。
電脳空間に没入(ジャック・イン)中、プログラムに意識を破壊
されかけるが、突如電脳空間に現れた謎の少女に助けられる。
その後、事件に巻き込まれていく。

もう一人は、傭兵ターナー。
物語初っ端からバラバラにされるが、三ヶ月かけて「新品同様に」
再生されるという展開がヘビー。
あるバイオ企業の研究者を別の企業に移籍させるという仕事に
関わったことから今回の件に。

最後は画廊経営者だったが、あるスキャンダルによって求職中の
マルリイ。「新しい仕事」、「コーネルの箱」の作者を探し出す
うちに…。

『ニューロマンサー』の続編ですが、こっちの方がずっと文学っぽい
というか、詩的です。
特にこの「コーネルの箱」の描写が美しいです。実際に見てみたい!
と思ったらなんと実在していてびっくり。
実在のジョセフ・コーネルというアーティストの作品がモデル。
作品を閲覧できるサイトで見てみたのですが……。
すごく知ってる作品だ、何でだ?と思ったら、そうそう
「長野まゆみ」ちっくなんですよね。
ひえ〜。「サイバーパンク」と「長野まゆみ」?!
すごい組み合わせだと思ったのですが、「テレビジョンシティ」とか
SFものもたくさん書いてる作家さんなので、あながち無関係でもな
いのかしら?

ところでこの作品。なんでタイトルが「カウント・ゼロ」?
表題のカウント(伯爵)、つまりボビイは物語の中心に居ながら
周りに無視され、少々馬鹿にされ、とっても肩身せまい思いをしてる。
本人も自覚しつつ、ウィルスン(まぬけ)しないように気をつけるが
裏目に出てばかり。読んでで可愛いですが。

本文中、「センス・ネット」や「タリイ・アイシャム」とか
あれ?これって『あいどる』にも出てきた?ってのが結構あって
確かめたくても手元に本が無くて残念!うう。

でも楽しかったです。ギブスンにはまってきました。
いや、相変わらずちゃんと分かってないんですがね。
次は『モナリザ』!やっとモリイだ〜!

「コーネルの箱」モデルが見れるサイト↓
すごく綺麗ですよ。
http://www.ibiblio.org/wm/paint/auth/cornell/

Δ ほん | 21:04 | comments(0) | trackbacks(0) | tien
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